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この記事について
皆さまこんにちは!
いつもありがとうございます!
今回は皆さまにぜひ知って頂きたい「市販されているシャンプーとサロンシャンプーの違い」について解説していきたいと思います。
「市販の安いシャンプーで何かオススメはありますか?」
本当によく聞かれる質問です。
かなり長い説明です。
リベリュールは「綺麗な髪を創る」というコンセプトでお客様に技術を提供させて頂いております。そのご提案の中で、まずシャンプーを変えて頂いているのですが、なぜそこまでシャンプーを変えて頂きたいのか。
その理由をできるだけわかりやすく解説していきますので、ご興味がございましたらぜひ一読下さい!
市販のシャンプーとの1番の違いは〈洗浄成分〉。
すごく分かりにくいのですが界面活性剤の配合バランスが決定的に違います。
実は界面活性剤をご理解頂くとシャンプーやトリートメントの選び方がとてもわかりやすくなります。
でもどこのメーカーさんもテレビCMも界面活性剤について触れていないんです。
なぜならとっても分かりにくいから。
役割がたくさんあるし、種類も10万種類以上あるので一言で表せないんです。
ですがコレをご理解頂く事が、サロンシャンプーと市販シャンプーの違いをご理解頂く上で欠かせない事なのでご説明させて頂きます。
リベリュールでご紹介する界面活性剤の役割は7つ。(他にもあります)
「乳液」というと馴染みのある言葉かと思います。乳液とはまさに乳化してできた液体の事です。エマルジョンとも呼ばれます。水と油のように本来まじり合わないものが、混ざり合う現象の事を言います。
ここでは界面活性剤に台所洗剤を使用します。
水に油を入れました
水に油を入れると分離して界面ができます。
界面活性剤を入れて混ぜます
そこに今回使う界面活性剤である台所洗剤を入れて混ぜます。
青いのは洗剤の着色料です
界面を活性させて白く混ざり合います。これが界面活性剤の乳化という働きです。
文字通り泡を立てて洗う力です。シャンプーで1番大切な役割は洗う事。洗浄できなければ意味がありません。
また、泡は髪の摩擦を防ぐ役割をもっています。髪は濡れている時が1番痛みます。泡のクッションで髪の摩擦を防ぐ事がとても重要です。
お客様の頭皮を見ていつも感じるのが「洗えていない」方がとても多いです。
シャンプーを髪につけて終わっている方が多く、地肌までシャンプーをつけて頂く事をおすすめします。
ちゃんとシャンプーが地肌まで届いていたらゴシゴシ洗う必要はないので、優しくマッサージするように洗って下さい。
こちらも文字通り浸透する力です。この浸透作用ですが、物の良し悪しに関係なく浸透していきます。
トリートメントや育毛剤など髪や肌に良い成分が浸透するのは大歓迎ですが、そうでないモノも浸透してしまいます(分子量によるので全てではないです)。
溶かす力です。
界面活性剤の溶解作用は髪の主成分であるケラチンというタンパク質に作用します。もちろんお肌もタンパク質で作られているので作用します。
お肌の弱い方は作用の強い界面活性剤をさけた方がよろしいかと思います。
頭皮からフケがたくさんでる方や、頭のにおいが気になる方、家でカラーをされている方は特に界面活性剤の選び方に注意が必要です。
柔軟剤によく使用されています。
最近のシャンプーの傾向は、シリコンを入れると売れないので界面活性剤の柔軟作用を使って柔らかさを出す処方になっています。
残留させる事で香りの持続性も向上するので衣服には必要かもしれませんが、正直髪と皮膚に良い影響はありません。
殺菌です。
界面活性剤の量を増やして防腐剤の量を減らすのか。本当にパラベンは有害物質なのか…。これはメーカーの考え方によって処方が変わります。
静電気を防止する力です。プラスチック製品の静電気防止などにも使われています。
12月~3月頃までの乾燥している時期は、静電気でまとまりにくくなります。
髪の水分が8%以下になると静電気でまとまらなくなるのですが、界面活性剤で静電気を防止するより、タンパク質で予防する方がおすすめです。
以上が界面活性剤の役割です。
コストが安い。少量で泡立ち、洗浄力が強い。刺激が強いものも存在しますが、シャンプーで最も使われている界面活性剤です。ラウレス硫酸Na・ラウリル硫酸Naと表記されています。
低刺激シャンプーとして使われる事が多いのですが、洗浄力が弱いのが欠点です。タンパクアレルギーの方は痒みや炎症を起こす事もあり、アミノ酸=安心と一言でいえない成分です。ココイルグルタミン酸TEA・ラウロイルメチルアラニンNa・ココイルメチルタウリンNaと表記されています。
程よい洗浄力で泡立ちが良く、刺激性も少ない事からクレンジングシャンプーから低刺激シャンプーなど幅広く使用されています。ただ、含有量が増える為コストが高くなってしまうのが欠点です。スルホコハク酸ラウレス2Naと表記されています。
洗浄力が強く泡立ちがいいのが特徴です。ただ、石鹸はアルカリ性のため髪へのダメージが懸念されます。また頭皮に石鹸カスが残留するため、シャンプーにはあまりオススメできない活性剤です。カリ石ケン素地と表記されています。
高級アルコール系とアミノ酸系の中間的な特徴をもっています。単体で使われる事はなく、他の界面活性剤と混ぜて使われる事が多いです。コカミドプロピルベタイン・ラウラミドプロピルベタイン・ココアンホ酢酸Naと表記されています。
では実際どのようなシャンプーを選べばいいかというと、冒頭でお話した通り配合バランスです。
市販されているシャンプーのほとんどは高級アルコール系です。
ネットでよく見かける石油系由来の界面活性剤を使っているメーカーさんはほとんどありません。
石油系界面剤の話で不安を煽るようなサイトがあったら、そのサイトは信用しなくて大丈夫です。シャンプーの事を何もわかっていません。ただ売りたいだけです。
高級アルコール系はその高い洗浄成分によって、キューティクルを剥離してしまいます。
カラーは1週間もせず色落ちしてしまい、パーマも取れやすくなってしまうため、美容師の立場でいうとできるだけ避けて頂きたいシャンプーです。
ただお値段が安いので、そこは勝てないところではあります。
残念ながら市販されているシャンプーで界面活性剤にこだわった商品はありません。
ですので、「市販されているシャンプーでオススメはありますか?」とよく聞かれますが、どのシャンプーを選んでも内容はほとんど変わりませんお好きな商品を選んで頂くといいかと思います。
商品名は伏せますが、今売れに売れているシャンプーの成分です。
オーガニックが流行り、次にボタニカルが流行りました。これはボタニカルをキャッチコピーにしたシャンプーの内容成分です。
水、グリセリン、コカミドプロピルベタイン、ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルアラニンNa、ラウラミドプロピルベタイン、ラウロイルサルコシンNa、ラウレス‐4カルボン酸Na、ココイルグルタミン酸Na、デシルグルコシド、グリチルリチン酸2K、サトウキビエキス、セラミド2、PEG‐30フィトステロール、加水分解ヒアルロン酸、加水分解コラーゲン、コカミドMEA、リンゴ酸、ポリクオタニウム‐10、エタノール、BG、DPG、セテアレス‐60ミリスチルグリコール、PPG‐4セテス‐20、EDTA‐2Na、メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、香料生産日本
一般の方はこれを見てもわからないと思いますが、入っている成分のほとんどが洗浄成分です。
特にボタニカル的な要素は見受けられません。
洗浄成分(界面活性剤)が大量に含まれているシャンプーはダメージを共ないます。それを隠すようにアルコールが大量に含まれているトリートメントで髪を溶かして柔らかくします。
髪が柔らかくなると一般の人はトリートメントしている気になるので、その上からシリコンでダメージを隠すのが市販されているシャンプー・トリートメントの構造です。
アルコールとシリコンでダメージを隠す処方になっています
ここまで市販のシャンプーの内容成分を解説してきたのですが、洗浄成分が高い=界面活性剤の作用が強いということです。
前述した他の作用を組み合わせます。
例えば乳化作用と浸透作用が強いという事は、毛穴に浸透し、界面活性剤の作用により毛乳頭と界面活性剤が混ざり合う現象が起きます。
わかりやすく言うと毛根がダメージする=薄毛を助長させるという事です。
さらに溶解作用で毛根と皮膚を溶かしてしまうため頭皮が荒れやすくなる。
柔軟作用も強くなるので髪を柔らかくするのですが、柔軟剤がそうであるように残留する処方になっている場合は髪に残留して柔らかさを持続させます。
という事は頭皮にも毛穴にも残留するので痛み続けるという事になります。
これが私たち美容師が市販のシャンプーを変えて頂きたい最大の理由です。
ちょっと難しかったですよね?
だからTVや雑誌では取り上げないのです。
いかがでしょうか?
ここまで市販のシャンプーの構造を説明してきたのですが、ではサロンシャンプーはどうなっているのか?
今まで述べてきたリスクを極限まで抑えた作りになっています。
界面活性剤はできる限り人体に優しい処方で汚れを落とす事に専念し、浸透する力を使って毛髪補修成分を補います。
実はこの優しい界面活性剤と毛髪補修成分の原材料がとても高価な物になります。
さらにトリートメントは界面活性剤ではなく“浸透圧の原理”を利用して内部まで浸透させる処方になっている為、高濃度に毛髪補修成分を配合しています。
浸透圧の原理とは、漬物を想像して下さい。
塩分の濃い“ぬか”に塩分の薄いキュウリやナスを入れます。そうするとキュウリやナスに塩分が浸透し、水分が外に出てきます。
コレと全く同じことがトリートメントに応用されています。
濃度の濃い毛髪補修成分が毛髪内部に浸透し、水分が外に出てきます。“浸透圧の原理”を利用したトリートメントの処方の内容です。
トリートメントにも高濃度に毛髪補修成分が配合されている為、どうしても原材料が高くなってしまいます。
以上が市販シャンプーとサロンシャンプーの大きな違いになります。
市販シャンプー
作用の強い界面活性剤で、万人向けに作られているので「とにかく洗える」ように作られています。結果、界面活性剤の様々な作用により
✔頭皮が乾燥する
✔髪のダメージが進行する
✔カラーの色落ち・パーマがとれる
✔サロントリートメントの“もち”が悪い
✔カラーが染まりにくい・パーマがかかりにくい
✔薄毛が助長される
といった美容師にとってあまり嬉しくない内容になります。
メリットは
✔安い
✔容器がかわいい
といったところでしょうか?
サロンシャンプー
✔お客様の状態に合わせてセレクトします。
✔市販シャンプーのマイナス要因を少しでも軽減します。
デメリットは
✔高い
といったところになります。
次回は市販シャンプーとサロンシャンプーの“目的”と“使い方”をご説明させて頂きます。
ここまで読んで下さってありがとうございました^_^
この記事を書いた人
名村 武彦
はじめまして。リベリュール・オーナースタイリストの名村(なむら)です。
リベリュールは艶やかにまとまる綺麗な髪をつくる事が得意な美容室です。髪を綺麗にするってとてもシンプルでカンタンです。
1人で悩んでいないで、ぜひお気軽にご相談下さい。
髪が綺麗になると毎日がとっても気持ちいいですよ!
はじめまして。リベリュール・オーナースタイリストの名村(なむら)です。
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