僕がお伝えしたいのは髪本来の自然な艶

トリートメントはサラサラつやつやにすればいいというものではありません。
ただツヤツヤに見せるならいくらでも方法はあります。
僕がお伝えしたいのは髪本来の自然な艶。
髪にもともとある成分を補うことがトリートメントの目的であり、映える写真を撮ることが目的ではありません。

髪にある成分とはケラチンとCMC

キューティクルには18MEAが存在しています。
アルカリ電解水を使ってキューティクルを開かせたり、グリオキシル酸で髪にない結合をつくる事をトリートメントとは言わないです。
髪1本1本はとても細いです。　
平均1mmもありません。

その細い髪の内部にケラチンやCMCを入れるためには分子の大きさが大切です。
昔は低分子しかなかったのですが、低分子だと入ってもすぐ抜けてしまいます。
そこで誕生したのが低分子・中分子・高分子を混合する考え方。
高分子は内部に入らないですが、ダメージホールが大きい箇所を埋めることができます。
ダメージホールの小さい箇所も低分子・中分子でカバーできるという優れたケラチンです。
さらにダメージホールが大きいと高分子だけでは隙間ができるので、そこに中分子・低分子で穴埋めするという事もできます。
これが業界で使われているケラチンの考え方です。

ただ、この方法にはデメリットがあります。

●デメリット

• 原価が高い。
• 人によっては痒みを伴うこと。
• 高分子ケラチンは髪が硬くなる性質があるのでシャンプーに入れすぎてしまうとギシギシになってしまうこと。

だからサロンで使うトリートメントには三種を混合したPPTを使いますが（硬くなった髪をリカバリーする方法を美容師は知っているので）、シャンプーの場合は目的に合わせて使いわけます。
例えばハリコシがでるボリュームアップシャンプーにはケラチンを増やしてCMCを少なめにする。
逆にくせ毛の方やボリュームダウンしたい方は高分子を使わず低分子・中分子を中心に配合し、トリートメントで高分子とCMCをつける。
このようにシャンプーのコンセプトによってケラチンを配合します。
形状は水が多いです。
なのでサロンの場合はスプレイヤーかフォーマーを使います。
ご自宅でのケアはシャンプーに入れます。
それをエマルジョン又はクリームに含まれているCMCで接着する方法が今の主流です。

オイルは外部補修に使います。
ただ、今のトリートメントは外部補修成分もエマルジョンやクリームに含まれていますので、改めてオイルを使う事は当店ではほとんどしないです。
オイルの艶はオイルでしか出ないので、仕上げに艶出しとして使う事がほとんどです。
ですのでトリートメントの順番としては

液体
↓
エマルジョン
↓
クリーム
↓
オイル

の順に毛髪内部へ入れていきます。
エマルジョンとクリームは併用すると重くなってしまうので量を調整して使います。

ご自宅でのヘアケアは

シャンプー
↓
トリートメント
↓
アウトバストリートメント

この順番でつけます。

これが僕の言ってるトリートメントです。
前述しましたがアルカリ電解水をつけてキューティクルを浮かせたり、もともと髪にない成分を入れることはトリートメントとはいいません。
ヘアケアってとてもシンプルなんです。

シャンプー・トリートメント・アウトバストリートメント

この3点で十分です。
あとは洗い方とつけ方。

髪に良いといわれるブラシやナイトキャップなど、今色んなケア用品がでていますが、ヘアケアを複雑にしているのは複雑にしないと売れないからです。
シャンプー・トリートメント・アウトバストリートメントの3点でいいですと言ってしまったら他に何も売れなくなります。

売りたい人たちが複雑なことを言って売るからややこしくなるのですが、本質はとってもシンプル。
シャンプーでケラチンを入れてトリートメントでCMCを入れる。
アウトバストリートメントは質感調節や熱・紫外線・摩擦など外的要因から守るため。
こんなにシンプルなんです。

あとは施術です。
くせが気になるならパーマ液を使うかアイロンをする。
ただこれだけ。

シャンプーやブラシを紹介している人たちの説明欄見て下さい。
みんなアフィリエイトリンク貼ってありますよね？
そんなもんです。