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同じシャンプーを使い続けると頭皮がベタつく・臭うのはなぜ?「ビルドアップ」の仕組みを解説

この記事について

シャンプーをしているのに髪の根元がベタつく、頭皮の臭いが気になる。そんな悩みの原因の一つが「ビルドアップ」です。なぜシャンプーの成分が髪や頭皮に蓄積するのか、健康毛とダメージ毛の違い、対策方法まで詳しく解説します。

同じシャンプーを使い続けると、なぜ頭皮がベタつくのか

今回は、シャンプーについてお話ししていきたいと思います。
同じシャンプーを使い続けていくと、「頭皮がベタついてくる」「頭皮が臭う」というお客様が大変多くいらっしゃいます。
洗っても洗っても髪がベタつく。頭皮が臭う。特にドライヤーをしているときに臭いが気になる。

では、こうしたことはなぜ起きるのでしょうか。
今回は、洗い残しやすすぎ残しについてのお話は除き、あくまでシャンプーの仕組みについてお話しさせていただきます。
まず結論からお伝えすると、原因の一つが「ビルドアップ」です。

髪や頭皮のベタつきを引き起こす「ビルドアップ」とは

ビルドアップが起こる原因として、よく「コアセルベート」や「コンプレックス」などが挙げられます。
ただ、コアセルベートやコンプレックスについては少し専門的なお話になるので、ここはあまり覚えなくても大丈夫です。

簡単に言えば、シャンプーなどに含まれる成分が髪の表面に残留し、それが蓄積していった結果、髪の毛がベタついたり、それが頭皮の臭いにつながったりする、ということです。
一般のお客様にアンケートを取ると、髪のダメージやパサつき、うねり、乾燥といった悩みが上位に挙がります。
そうした悩みを解消するために、多くのメーカーは手触りを良くしようと、髪の表面に質感を出す処方をします。

その結果、成分が髪の表面に残留し、それが少しずつ蓄積していきます。
そして、髪の毛がベタついたり、頭皮が臭ったりする原因になっていくのです。

なぜ根元はベタつくのに、毛先はパサつくのか

ここをもう少し詳しく説明します。

髪の毛のダメージは、一般的に根元よりも毛先のほうが強くなります。
髪の表面が傷んでいくと、ダメージによるホールやボイドのような空洞ができます。
その部分の質感を良くするために、髪の表面に膜を張ったり、ダメージ部分を埋めるような成分を使用したりします。

これは、サロン専売品でも同じです。
ただし、こうした被膜成分やパテ埋め成分は、ダメージ部分だけに作用するわけではありません。
根元付近の健康毛にも作用します。

健康毛にはコーティング成分が吸着しやすい

健康毛には脂質やCMCがきちんと残っている状態です。
特に植物油系の成分は、こうした健康毛に吸着しやすくなります。

簡単に言えば、「油と油はくっつきやすい」と考えてください。

髪への吸着を良くするような処方にすればするほど、ダメージのある毛先には定着しづらい一方で、根元の健康毛には定着しやすくなります。
すると、毎日のシャンプーによって成分が少しずつ層のように重なっていきます。

しかし、毛先には定着しづらいため、

「根元はベタついているのに、毛先はパサつく」

という現象が起こります。

サロン専売品については、そうならないようにバランスを取って作られている商品もあります。
一方、一般的に販売されているシャンプー、特に植物油を使ったコーティング系の商品については、この傾向が非常に強いと感じています。
健康毛には強く吸着する一方で、ダメージ部分には定着しづらいということです。

コーティング成分は頭皮にも吸着する

コーティング系の成分が付着するのは、髪の毛だけではありません。
頭皮にも吸着します。

そして、頭皮に吸着した成分と、頭皮から分泌される皮脂が混ざり合うことで、頭皮の臭いにつながっていきます。

少し難しいので、もう一度整理します。

髪の悩みとして多いのが、パサつき、チリつき、うねり、乾燥です。
その悩みを解決するために、メーカーは手触りを良くしようと、髪の表面に質感を出す処方をします。

その結果、成分が髪に残留して蓄積し、ビルドアップが起こります。
すると、髪の毛がベタつき、頭皮が臭う原因になります。
さらに、根元の健康毛には成分が強く吸着します。
油と油は結びつきやすいためです。

その一方で、毛先のダメージ部分では脂質などが失われているため、成分が定着しづらい状態になっています。

そのため、コーティング系の成分が髪だけでなく頭皮にも付着すると、根元はベタついて頭皮が臭うにもかかわらず、毛先のパサつきは収まらないという状態が起こります。

大切なのは「健康毛」と「ダメージ毛」のバランス

ここまでの一連の流れが非常に重要です。
コアセルベートやコンプレックスなど、専門的な話はいろいろあります。
マニアックな美容師さんの中には、こうした情報を発信している方もいらっしゃいます。

ただ、僕自身はそこだけが重要なのではなく、

「健康毛とダメージ毛とのバランスを取れないこと」

が一番の問題だと考えています。

僕が大切だと思っているのは、ダメージ部分はきちんとパテ埋めしながら、根元には残さないような処方を作ることです。

これが本当に難しいのです。

少し宣伝にはなりますが、「リナリア」はここに非常にこだわりました。

ダメージ毛用シャンプーほど「洗えないシャンプー」になりやすい

ダメージ毛用のシャンプーを作ると、髪の表面にはどうしても被膜が形成されやすくなります。
その結果、頭皮が臭ったり、髪がベタついたりする原因になることがあります。
さらに言えば、ダメージ部分を補修しようとすればするほど、PPTやCMCなどの配合量が増えていきます。
すると、「洗えないシャンプー」ができてくるのです。
つまり、汚れが落ちにくくなります。

僕自身、毎日かなりワックスをつけています。
そのため、ダメージ毛用のシャンプーを使うと、ワックスが落ちにくくなることがあります。
洗浄力が弱くなっているからです。

そのため、

ある程度の洗浄力を担保しながら、ダメージ部分をしっかりとパテ埋めする。
そして、健康毛には強く吸着しすぎず、頭皮にも残留させない。
このバランスをずっと考えて作ったのが、リナリアになります。

「しっとりするシャンプー」を作るだけなら簡単

ダメージ毛用のシャンプーを作ること自体は、とても簡単です。
単純にしっとりさせればいいからです。
ただし、そのようなシャンプーを使い続けていくとビルドアップが起こり、髪の根元がベタつき、頭皮が臭うようなシャンプーになってしまう可能性があります。

一般的に販売されている商品の多くは、このような設計になっていると感じています。
そのため、髪の毛を何度洗っても頭皮が臭ってきたり、ベタベタが取れなかったりする現象が起こるのです。

髪のベタつきや頭皮の臭いを解決する方法

では、どうすればいいのでしょうか。

基本的には、シャンプーを変えるしかありません。
頭皮用シャンプー、いわゆるスキャルプシャンプーは、コーティング成分が少ないため、このようなビルドアップが起きづらくなります。
ただし、その代償として髪のきしみが生じやすくなり、毛先がパサついたり、ダメージ部分のまとまりが悪くなったりします。

そのため、一般的な商品で解決しようとするのであれば、例えば、
ダメージ毛用シャンプーとスキャルプ用・頭皮用シャンプーを1日ずつ交互に使う
という方法も一つだと思います。

または、スキャルプ用・頭皮用シャンプーを使用し、その代わりにトリートメントをかなりしっとりするタイプにする方法もあります。
そうすることで、ビルドアップを回避しながら毛先の質感を調整できるのではないかと考えています。

「頭皮に残さず、ダメージ部分を補修する」のはとても難しい

根元に残さず、頭皮にも残さず、それでいてダメージ部分をパテ埋めする。
このバランスは本当に難しいです。

「どうすればビルドアップを起こさないシャンプーを作れるのか」

というところまで考えてシャンプーを作っているメーカーは、ほとんどないのではないかと思っています。

僕自身、これまでサロン専売品も数多く使ってきました。
今回は、洗い残しやすすぎ残しなどについては除外し、あくまでシャンプーの仕組みについてのお話です。

シャンプー開発は少しのバランスの違いで大きく変わる

つい先日、昔から僕の動画を見ていただいているお客様とお話しする機会がありました。

そのとき、

「シャンプーについて言っていることは、正直あまり理解できないけれど、シャンプーにものすごくこだわっていることは伝わります」

というお話をいただきました。

それを聞いて、今回のお話もやはり難しいのだろうなと改めて感じました。
化粧品やシャンプーというのは、作ること自体がとても難しいです。
こだわればこだわるほど、なかなか理想の商品を作ることができません。
そのことが伝わればいいのかなと思っています。

特に頭皮に残る「残留感」は、ほんの少しバランスが崩れるだけで大きく変わります。
わずかに成分が頭皮へ残るだけでも、翌日の朝になると臭いにつながることがあります。
特に男性は皮脂の分泌量が女性より多いため、こうした違いを感じやすい傾向があります。
僕自身も、翌朝起きたときに、合わないシャンプーを使っていると頭皮の臭いを強く感じます。

リナリア開発中にも失敗したシャンプーがあった

リナリアを開発している最中も、少しバランスを崩しただけで頭皮が臭くなることがありました。

そのたびにメーカーさんへ、

「頭皮がすごく臭くなってしまいます」

と連絡しました。

一度、とんでもないシャンプーが出来上がったこともあります。
洗った直後から頭皮がベタベタになり、翌朝には僕自身ですら痒くなってしまうほどカチオン化したシャンプーでした。
髪の毛自体はものすごくしっとりします。

ただ、頭皮が本当に臭くなってしまい、

「これはとても販売できないです」

ということになりました。

そうしたエピソードもあります。

それほど、シャンプーは少し配合バランスがぶれるだけで、頭皮や髪への影響が変わってしまいます。
作るのは本当に難しいのです。

コアセルベートやカチオン、アニオンまで深く理解する必要はない

今回のお話の中では、コアセルベートやコンプレックスという言葉も出てきました。

また、シャンプーの話をしていくと「カチオン」「アニオン」といった言葉も出てきます。
先日聞いた話では、こうしたカチオンやアニオンについてきちんと説明しようとすると、大学院へ行って博士号を取るくらい勉強しなければ、本当の意味では説明できないほど難しい分野だそうです。
そのため、僕自身も博士号を取るほど勉強しているわけではありませんので、コアセルベートやコンプレックスについては上辺の部分までしかお話しできません。
イオン結合やコンプレックスについては、それほど難しい内容です。
ですので、そこまで深く理解しなくても大丈夫です。

覚えていただきたいのは、

髪をしっとりさせようとすると、成分が残留しやすくなることがある。

そして、それが頭皮のベタつきや臭いにつながることがある。
ということです。

スキャルプシャンプーとトリートメントで調整する方法もある

頭皮のベタつきや臭いを解消するために、しっとりしすぎないシャンプーやスキャルプシャンプーを使うという方法があります。
ただし、スキャルプシャンプーだけを使うと毛先がパサついてしまいます。

そのため、

ダメージ毛用シャンプーとスキャルプシャンプーを交互に使う。

または、スキャルプシャンプーを使用し、トリートメントで毛先の質感を調整する。

まずはここだけ覚えていただければ十分だと思います。

思春期の頭皮の臭いはシャンプーだけでは解決が難しい

思春期のお子様をお持ちのお母様の中には、

「きちんと頭を洗っているのに、ドライヤーをすると臭いが気になる」

という方もいらっしゃると思います。

ただ、思春期の場合は少し解決方法が難しくなります。
15歳から20歳くらいまでの間は、どうしても頭皮の臭いが出てしまうことがあります。
この年代については、シャンプーだけで解決するのは難しいケースもありますので、僕自身も明確な解決方法をご提案できない部分があります。

ただ、それ以外でも頭皮のベタつきや臭いに困っているお客様はたくさんいらっしゃいます。
今回のお話を参考にしていただけたら嬉しいです。

まとめ

今回は、シャンプーをしているにもかかわらず、髪の根元がベタついたり、頭皮が臭ったりする原因についてお話ししました。
洗い残しやすすぎ残しを除いた場合、その原因の一つが「ビルドアップ」です。
髪のパサつきやダメージを抑えるために配合されたコーティング成分などが、髪や頭皮に少しずつ残留することで、根元のベタつきや頭皮の臭いにつながることがあります。
一方で、コーティングを減らしすぎると、今度は毛先がパサつきます。

だからこそ、ダメージ部分はしっかり補修しながら、健康毛や頭皮には残留させないというバランスが非常に重要です。
頭皮のベタつきや臭いが気になる場合は、スキャルプ用・頭皮用シャンプーを取り入れたり、ダメージ毛用シャンプーと交互に使用したり、トリートメントで毛先の質感を調整したりする方法もあります。
シャンプーは、わずかな配合の違いでも髪や頭皮への影響が大きく変わる、とても難しい商品です。

今回のお話を、シャンプー選びの参考にしていただければと思います。

今回のコラム内容をより詳しく知りたい方は、こちらの動画を御覧ください。


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この記事を書いた人

名村 武彦 はじめまして。リベリュール・オーナースタイリストの名村(なむら)です。
リベリュールは艶やかにまとまる綺麗な髪をつくる事が得意な美容室です。髪を綺麗にするってとてもシンプルでカンタンです。
1人で悩んでいないで、ぜひお気軽にご相談下さい。 髪が綺麗になると毎日がとっても気持ちいいですよ!

はじめまして。リベリュール・オーナースタイリストの名村(なむら)です。
リベリュールは艶やかにまとまる綺麗な髪をつくる事が得意な美容室です。髪を綺麗にするってとてもシンプルでカンタンです。
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